【この物語は】 『左回りのリトル』の続編で、『左回り』より三ヶ月くらい後からスタートします。 具体的には書きませんが、執筆時(2000年)よりも過去のことになります。 【柑橘の香り】 “パコ”です。最初“4711”だったんですが、こちらは香りが持続しない(オーデコロンの語源となった香りです)。雨に香り立つのは無理だろうということで(爆)。そういう処にばかり現実味を求めてどうする。 【甘い花の香り】 銘柄は秘密。肌に直接着けてもかぶれないという理由で(爆)ここ数年愛用してます。 自分がマニアなもので(爆)作中人物にも香りを身に着ける人が多い。書く時の性格付けに香りが一役買っています。作者的お楽しみの一つ(つーか作者しか楽しくないだろう)。 【ブルーの生首】 大林宣彦監督作品『ハウス』…だと思います。怖くて観てません(爆)。 【カタログ通販】 好きです。いやそーゆーことじゃねーだろ。 通販の会社の仕事内容などこれっぽっちも知りません。多分こんな感じだろうとアバウトに書いてます。通販の会社自体、東京よりも西日本に多いように思うのですが、だからこれはフィクションなんだもーん、と開き直りの材料の一つということで。現実と違うでしょうがこれはこういう会社なのだと諦めて受け入れてください。←ヲイ 【生まれ変わり】 森宮生花店は、未発表作品(92年執筆)に登場する花屋。その時の設定をそのまま使用、場所だけ移転、地下に六角屋オープン(爆)。 『左回り』の河野裕一は、この作品では高校生。森宮さんちの娘さんの同級生でした。 この辺りは設定の流用であって、ストーリーに関連はありません。 【意外な一面をお見せしました】 シティボーイズのコント『夏への無意識』での、斉木しげる演じる弁護士のセリフ…… さあ、何人の人がついて来れるか!←来れねーよ 【ハローたぬきさん】 昔のクイズ番組「なるほど!ザ・ワールド」のエンディングテーマ曲です。 ハローハロー、たぬきさん、首都はどこ…という歌で、世界各国の首都の名前が覚えられるというそれだけの歌でした。なぜこの歌にしたかというと。 さすがに「たんたんたぬきの」はねーだろ、と(爆)。 【妄想八年】 『北天』は、本作品のために新たに設定した空木秀二の作品ですが、この絵は92年に執筆した未発表作品(前述とは別の作品)に描いたある物をモチーフにしています。あまりに拙い作品のため、発表する気はさらさらないのですが、その作品で取り上げたテーマは「いつかまた書きたい」とずっと思っていて、実に八年間、温め続けていたものです。 この作品で描ききれるテーマではないので、ラジオとミオの出逢いを「第一話」として書きましたが、それでもこの長さ。『北天』は私にとって、まさに巨大な謎なんです。 ……って、わからないまま闇雲に書いているんじゃねーか(愕然)。 【六角屋】 六角屋もまた、同作品に登場する喫茶店です。本作品を書くまで壁に『北天』はありませんでしたが、名前が示す通りこの店も『北天』のテーマに深いかかわりを持っていて、私の中で既に八年、ドアノブが壊れたまま営業しています(爆)。 【人・人・人・・・】 “ラジオ”という名前がついたのは97年の『ラジオノイズ』でしたが、彼自身は前述の92年作品、つまり『北天』の元になった作品に登場する人物を原型としています。 以来、彼はいくつかの作品に脇役として登場しております(探してみるのも一興)。 そうして『ラジオノイズ』でやっと“ラジオ”という名を借りて登場しました。私にとっては最も手に負えないキャラクターです(爆)。 しかし『北天』という長年温め続けたテーマに着手するにあたって、もっとも頼れる(であろう)長いつきあいの彼をパートナーに選びました。 パートナー。 書き手である私と、物語の中で生きる彼と。 そして物語の中にも彼にパートナーを用意しました。ミオです。 ミオは、書き手である私が「物語の中で生きる彼らと手を取り合う」という姿勢で臨んでいることの象徴です。彼らなくして、私は語ることができませんから。 『北天』に挑むラジオパソコの二人の長い旅は始まったばかりです。見守っていただければ幸いです。 2000.9.30 眠くて死にそう 【2011年度版アトガキ】 ここまで読んでくださった方、アトガキから読まれる方も、ありがとうございます。 この物語は199X年を舞台にした物語であり、筆が止まった今も、時を止めて私が再び書き始めるのを…いえ、ラジオとミオが再び呼吸を始め、動き出すのを待っている作品です。 特筆すべきことはないかな…と思ったのですが。 この第1話でラジオが歌った自作の曲について。 発表後、しばらく経って、ラジオはこの曲に詞をつけて完成させています。 その詞を、今回はお届けしたいな、と思います。 タイトルは仮に「道」とつけていますが、何か良いタイトルないかな…とラジオも私も思ってます。(笑) 水の底のぞきこんで映る目を飲み干す朝 コップ一杯の一日 夕暮れに乾く頃 すれ違う人に重なるきみを振り返る時も 遠い街の雨音が僕には聞こえている どこにいても耳の奥に降り続く雨のよに絶え間なく その声で呼び続けて もう道を見失わないように 靴紐が緩むまで歩いては足を止めて 結び目を確かめながら ほどけてる夢をそっと指先で直していたきみを思い出している 月が昇る 傾いて届く明日の日差し 闇の中のしるべのよに どこまでもこの声が届くなら ひとりきり呼び続ける きみが道を見失わないように 痛いほど耳を打って 遠い街の雨音で僕には聞こえるから どこにいても耳の奥に降り続く雨のよに絶え間なく その声で呼び続けて もう道を見失わないように たどり着いたその場所に降りしきる雨が僕らを打って もしきみがおびえるなら どこにもいかないことにしよう もう 佐倉蒼葉 2011.4.4 ふひゃ。笑っちゃうね |
この物語はフィクションであり、登場する人物・企業・団体等は実在しません |