・バンドエイド橋、落ちる・

記憶のための記録

【2015年度版あとがき】

この作品は1998年に執筆した、BAND-AID BRIDGEシリーズの事実上の1作目でありながら、諸事情あって第2作の「ホームワード」を先に発表し、第5話に収められていた物です。
このシリーズを改めて皆様にお届けするにあたり、第1話として公開することに決めました。気まぐれじゃないですよ?(笑)「このシリーズの雰囲気を決定づけたのは『ホームワード』である」と言って第1話にしていましたが、それが許される空気が、前のサイトにはあったんですね。つまり、「他作品も読んでいて、筆者を知っている読者の皆様」がいらしたからです。

サイト閉鎖から15年が過ぎて、これからBBシリーズを読まれる方には「何のことやら」という部分が発生するため、由加、澤田、諒介の関係性を明確にする必要がありました。そこで、本来の1作目であるこの作品を、改めて第1話としてお届けすることになりました。

あまりに稚拙で、第2話以降を読んでもらえないのではないか…とも思いました。でも読み進めるとおわかりになられると思いますが、私はこの作品で、成長しました。いや、未発達な部分は15年以上経った今でもあるんですが(苦笑)

と、いう訳で、全10話、番外編もあります。楽しんでもらえたら幸いです。
この先もどうぞよろしくお願い致します。


【2021年度版あとがき】
ここまでご覧くださった皆様、ありがとうございます。
今回、23年も前の作品を、エブリスタで公開するにあたり、『現代版』に書き直しました。
ところどころ手を入れただけですが、例えば諒介が外で煙草を吸うシーンは、築地川公園の橋だったところを喫煙所に変えたり(喫煙所があることも調査済みです)、冒頭の由加がスマホで電話を受けている(最初から携帯を持っている)など、現代のライフスタイルに合った描写に変更しました。
その点は『左回りのリトル』と同じく、彼らの『心情』に変更点はありません。
あと9話。そして『左回り』の続編が全10話。この『BBシリーズ』と『左回り』の続編はストーリーが連動しているので、これら3作品は1つの物語と言っても差し支えありません。
まだまだ始まったばかりです。見守っていただければ嬉しいです。

佐倉蒼葉 2015.8.21/2021.9.19


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